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ホームサーバー道場〜上級編〜Windows Home Server使いこなし術
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- - - Windows ® Home Server使いこなし術 その4 前編 - - -
師範:笠原一輝      

 これまで、数回に分けて使いこなし術を紹介してきたが、最初はリモートアクセスから始まり、メディアサーバー化、そしてクライアントPCとして使いこなす方法などを紹介してきた。 今回からはその総仕上げとして、Windows Home Serverを本格的にホームサーバーとして利用する際の設定ポイントなどを紹介していこう。 すでに説明した通り、Windows Home Serverはマイクロソフトの企業向けサーバーOSであるWindows 2003 Small Business Server(SBS)が元になっているため、実は企業の部門サーバーとしても十分使えるようなさまざまなコンポーネントが実装されている。
 それらを活用することで、従来のクライアントWindowsだけではできなかったような新しい使い方を実現できるようになる。

 Windows Home Serverは、元々マイクロソフトの企業向けサーバーOSとして開発されたWindows 2003 ServerのSKUの一つであるWindows 2003 Small Business Server(SBS)をベースに、家庭向けの機能を追加することで実現されている。
 Active Directoryやドメインコントローラのような家庭向けのOSには必要ない機能は省略されているのだが、一部の機能は残されており、標準ではインストールされないものの、追加でインストールすることで利用することができる。
 ただし、これらの機能の利用はマイクロソフトの想定外の使い方になるので、仮にインストールしても稼働保証を受けられるものではないことは知っておく必要がある。 もっとも、DSP版の場合は、サポートは販売したショップで受けることになるので、マイクロソフトのサポートに電話しても質問には答えてはもらえないのだが、それでも購入したショップなどに問い合わせなどはしないようにお願いしたい。 試す場合は、あくまで自己責任ということでお願いしたい。
 ちょっと前置きが長くなったが、Windows Home Serverのそうした隠れた機能の中で筆者が注目したい機能が二つある。 一つが、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバーで、もう一つがWINS(Windows Internet Name Service)サーバーだ。
 DHCPとは、おそらく多くの読者になじみがあると思うが、同一セグメントのネットワーク上に接続されているクライアントPCにIPアドレスを自動で割り振る仕組だ。 一般的にクライアントPC側にはDHCPのクライアント機能が実装され、サーバーにDHCPのサーバー機能が実装されている。 その状態で、ネットワークにクライアントPCが接続された場合、DHCPサーバーがIPアドレスをクライアントPCに対して割り振るという動作をする。
 一般的にDHCPサーバーの機能はルーターの中に入っており、それを利用すれば特にWindows Home Serverの機能を利用する必要はなさそうだ。 しかし、ルーターに実装されているDHCPサーバーの機能は、機能が少なく細かな設定ができないことが多い。 たとえば、Windows Home Serverに実装されているDHCPサーバーは、特定のMACアドレス(イーサネットカードにそれぞれ割り振られている固有の番号)に特定のIPアドレスを固定して割り振るといった、より細かな設定が可能になっている。
 それでは、実際にDHCPサーバーの機能を有効にしてみよう。 Windows Home Serverでは標準ではDHCPサーバーの機能はオフになっており、ユーザーが明示的に有効にする必要がある。 インストールは以下のような手順で行なう。
Start→Control Panel→Add or Remove Programsの順でプログラムの追加と削除を呼び出す
Add/Remove Windows Componentsを呼び出す
Networking Serviceを選択し(チェックは入れない)、Detailsを押す
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)にチェックを入れ、OKを押す
Windows Components Wizardに戻ったらNextを押す
インストールが終わったらFinishを押す
Start→Control Panel→Windows FirewallでWindows Firewallの設定プログラムを呼び出す
Exceptionsのタブを呼び出し、Add Portを押す
NameはDHCP Server、Port numberに67を入力し、UDPを選択してOKを押す
OKを押して終了する
 これでDHCPサーバーが有効な状態になる。 なお、DHCPサーバーを有効にする場合には、Windows Home Server自体が固定IPアドレスを持っている必要がある。 従って、前述の手順以前にイーサネットアダプタのIPアドレスを固定アドレスに変更しておこう。 なお、固定アドレスに変更する場合には以下の手順で行なう(すでに固定アドレスを割り当てているユーザーであればこの手順は必要ない)。 なお、ルーターのアドレスが192.168.0.1、Windows Home Serverのアドレスを192.168.0.100にする場合を例に手順を説明する。 実際にはユーザーの環境によりルーターのIPアドレスなどが異なる場合もあるので注意していただきたい。
Start→Control Panel→Network Connections→Local Area Connectionの順で呼び出し、Local Area Connectionのアイコンを右クリックしてPropertiesを呼び出す
表示された画面で、Internet Protocol(TCP/IP)を選択し、Propertiesを押す
この画面が表示されたら以下の値を入力してOKを押す
IP address:192.168.0.100
Subnet mask:255.255.255.0
Default gateway:192.168.0.1
Preferred DNS server:192.168.0.1
Closeを押して設定完了
 ここまでの設定がすべて終わっていれば、あとはDHCPサーバーを設定するだけだ。 DHCPサーバーの設定は、DHCPの設定ツールで行なう。
Start→Control Panel→Administrative Tools→DHCPの順でDHCP設定ツールを呼び出す
表示されているサーバー名をマウスで右クリックし、New Scopeを選択する
Nextを押す
Nameになんらかの名前(ここでは例としてHomenet)を入れ、Nextを押す
Start IP addressにクライアントに割り当てたいアドレスの始まりを入れ、End IP addressに終わりを入れる。192.168.0.20〜192.168.0.40までをクライアントに割り当てたい時にはStartに192.168.0.20を、Endに192.168.0.40を入力する
先ほど指定したアドレスの中で例外を設けて割り当てたくないアドレスがある時はここで入力する。特になければそのままNextを押す
リース期間と呼ばれるIPアドレス割り当ての有効期限を設定する。標準では8日となっている。1日に設定しておくとよい
さらに詳しい設定をするか聞かれるので、Yesを選択してNextを押す
Default GatewayにはルーターのIPアドレス(この例の場合は192.168.0.1)を入力してNextを押す
Domain Name Serverには同じくルーターのIPアドレス(この例の場合は192.168.0.1)を入力してNextを押す
WINS Server(後述)を設定している場合には、Windows Home Server自身のIPアドレス(192.168.0.100)を入力してNextを押す
このスコープを有効にするか聞かれるので、Yesを選択してNextを押す
Finishを押して設定を有効にする
 以上で、DHCPサーバーの設定は終了だ。 なお、DHCP設定ツールを利用すると、さらに細かな設定が可能になっている。 先ほど述べたMACアドレスに特定のIPアドレスを割り当てるなどの設定もこのツールで行なうことができる。
 Windows Home Serverには、このほかにもWINS(Windows Internet Name Service)サーバーの機能も用意されている。 WINSはWindowsサーバーだけが機能を有している、IPアドレスとWindows PCの名前をマッピングするための仕組で、DNSのWindows専用版だと考えればよい。 一般的には、DNSがあれば事足りるのだが、WINSがあると便利な時もある。 具体的には、以前に紹介したVPNサーバーを設定して、外出先からホームネットワークに接続し、Windowsのフォルダ共有機能を利用してアクセスする場合などだ。
 この場合、WINSサーバーがない場合はDNSによる名前のマッピングは利用できず、IPアドレスを直接打ち込んでアクセスすることになり、面倒なことこのうえない。 しかし、WINSサーバーがあれば、そうしたVPN経由でアクセスしている場合でも名前解決ができるので、IPアドレス直打ちという手間が省けるのだ。 もちろん、Windows Home Serverのリモートアクセスの機能を利用すれば、直接フォルダにアクセスすることができる。 しかし、64ビットOSなど、Windows Home Server Connectorをインストールできない環境でも、Windowsファイル共有を利用してアクセスしたい場合などがあるだろう。 そうした時にこのWINSサーバーを設定しておくとよいというわけだ。
Start→Control Panel→Add or Remove Programsの順でプログラムの追加と削除を呼び出す
Add/Remove Windows Componentsを押す
Network Servicesを選択し、Detailsを押す
Windows Internet Name Service(WINS)にチェックを入れ、OKを押す
Windows Components Wizardに戻ったらNextを押す
インストールが終わったらFinishを押す
Start→Control Panel→Windows FirewallでWindows Firewallの設定プログラムを呼び出す
Exceptionのタブを呼び出し、Add Portを押す
NameはWINS、Port numberに42を入力し、TCPを選択してOKを押す
OKを押して終了する
 これで設定は完了だ。 あとは、WINSの設定ユーティリティを利用して必要な設定をすればよい。 WINSサーバーそのものには特に設定の必要はないが、前述の通りDHCPサーバーの中のオプションで、WINSサーバーのアドレスをクライアントに通知するようにしておく。
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